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実例

GMO、政府に「能動的サイバー防御」を緊急要請

「お名前.com デスクトップクラウド」へのサイバー攻撃で、GMOインターネットグループは、攻撃者とみられる者から金銭を要求されていることを明らかにし、政府に「能動的サイバー防御」の適用を緊急要請しました。この記事では、第4報で示された脅迫の中身、政府への要請、補償の方針をまとめます。

2026年10月24日、GMOインターネットグループは、FX自動売買などに使われる「お名前.com デスクトップクラウド」へのサイバー攻撃について第4報を発表しました。攻撃者とみられる者から金銭を要求されていることを明らかにし、要求には応じず、政府関係機関に「能動的サイバー防御」の適用を緊急要請したとしています。

これまでの経緯

GMOの発表によると、経緯は次のとおりです。

  • 10月19日:顧客からの問い合わせを受けて調査を開始
  • 10月20日:不正なプログラムが設置されているのを確認し、新規申し込みとコントロールパネルを停止
  • 10月21日:被害の拡大を防ぐため、全プランのサーバーを順次停止。その後、顧客から「取引口座で身に覚えのない操作があった」との報告が寄せられる
  • 10月22日:警察に相談

不正なアクセスと、顧客情報の外部への持ち出しが確認されています。

攻撃者からの金銭要求

GMOは、攻撃者とみられる者から金銭を要求され、応じなければ会社と顧客の情報を公開すると脅されていることを明らかにしました。脅迫の内容は次の3つです。

  • 国内外70社超の証券・FX会社などで、顧客の取引口座への不正操作を続けること
  • サービスと、接続している顧客のPCに関する情報の公開と、ランサムウェア攻撃の実行
  • 会社のシステムや運用体制に関する情報の公開

GMOは要求に応じない方針で、通信記録などの証拠を警察に提出し、捜査を求めています。また、攻撃者が事実と異なる情報を公開するおそれがあるため、会社の公式発表だけを確認するよう呼びかけています。

政府に「能動的サイバー防御」を要請

GMOは政府関係機関に対し、国が主導して攻撃の拠点を追跡・遮断し、無力化する措置をとるよう、緊急要請として強く求めたとしています。

その理由として、データの暗号化や情報の窃取にとどまらず、国民の取引口座を狙って不正に操作し、資産を損なうという前例のない手口が使われており、民間の事業者だけで防いだり事後に対応したりするのでは根絶が難しい点を挙げています。GMOは本件を、能動的サイバー防御の「発動第1号」となる事案と位置づけています。

補償の方針

GMOは次の対応を示しました。

  • お見舞金:現在サービスを利用しているすべての顧客に、被害の有無にかかわらず一律5,000円
  • 代替サービス:Windowsのデスクトップ環境を使い続けたい契約者は、別のクラウド基盤のサービスに移ることができ、6か月間無償
  • 不正取引の損失:不正アクセスが原因と認めた取引で生じた損失(取引の差損や手数料など)を補償。取引所から返金があった場合は、その分を差し引いて支払う

詳しい補償の申請方法は、11月6日(金)までに案内するとしています。また、補償の手続きでパスワードや暗証番号を尋ねることはないとして、心当たりのない連絡に注意するよう呼びかけています。

KAROYAイージスからひとこと

今回の件では、攻撃者からの金銭要求にどう対応するか、顧客にどう知らせるか、補償をどうするかなど、経営として判断すべきことが短い間に次々と出てきました。こうした判断を本番でいきなり迫られないよう、平時から流れを確認しておくことが大切です。KAROYA イージスのサイバー避難訓練では、安全な仮想環境で検知・調査・封じ込め・復旧を疑似体験でき、オプションで広報・法務・役員の判断まで練習できます。万一への備えとして、お気軽にご相談ください。

出典

GMOインターネットグループ株式会社/GMOインターネット株式会社「【重要】お名前.com デスクトップクラウドサービスに対するサイバー攻撃について(第4報)」(2026年10月24日) 記事を見る